株式会社アトックス

トータルサービスの発信拠点ESCA

高品質なエンジニアリングサービスをトータルに提供

高品質なエンジニアリングサービスをトータルに提供

ESCA(Engineering Service Center of ATOX)は、プラント設備の設計から運用、解析、建設さらには解体に至るまでのトータルなソリューションをワンストップサービスとしてお届けするため、2020年9月に発足した新たな組織です。アトックスがこれまで40年以上にわたって原子力施設の現場で培ってきた膨大なエンジニアリング・ナレッジとプロジェクトマネジメントのスキルを集約し、技術開発センターと密に連携しながら高度なエンジニアリングサービスをお客様のニーズに合わせて柔軟に提供いたします。

ESCAが提供するサービス

アトックスでは、原子力プラントのライフサイクルを構成する事前調査・技術検討(FS)、基本設計(FEED)、詳細設計(E)、調達(P)、建設(C)、運転・保守(O&M)、廃止措置(Decommissioning)という7つのフェーズを一貫してサポートすることで、お客様が自社プラントにコストパフォーマンスの高いエンジニアリング環境を構築できるようお手伝いいたします。

FS(Feasibility Study:事前調査・技術検討)

お客様の状況や潜在ニーズなどを明確にし、すべての情報を集約する中で、現場で発生している問題や改善すべきポイントなど、課題の本質を明らかにしていきます。

FEED(Front End Engineering Design:基本設計)

実現可能性の検証をさらに推し進め、工事着手に向けた本格的な設計に入る前に、積算作業と基本設計をより詳細に詰めつつ、検討の精度を高めていきます。

EPC(Engineering- Procurement- Construction:詳細設計-調達-建設)

詳細設計(E)フェーズでは、機械・設備・プラントの設計業務を行います。作業動線、汚染区分、作業被ばく、除染性などを考慮した緻密な設計が進められます。 調達(P)業務は、機器製作や現地施工を行う各種ベンダーや多くの協力企業との連携の中で、お客様のニーズに最も適した機器の選定と迅速な導入を実現します。 施工(C)フェーズでは、施工計画の作成から、機器の製作・工場検査を経て、現地への搬入・設置・据付工事、各種検査までのすべてのプロセスを一貫して行います。放射線管理区域での作業、作業に係る放射線管理、個人ごとの作業管理も実行する他、建設業法に関わる各種工事にも対応します。

原子力用グローブボックス
(写真提供:日本原子力研究開発機構)

複合工学プラント
(写真提供:東北大学カムランド)

O&M(Operation & Management:運転・保守)

原子力発電所におけるメンテナンス設備の運転・保守管理、建物や設備などに付着した放射性物質の除染作業、日々の放射線管理業務、放射性廃棄物処理業務、さらには施設全体の清掃サービスや管理区域内で使用する衣類・防護服などのクリーニング業務まで、プラントの施設全体に関わるメンテナンスサービスをトータルに提供いたします。

Decommissioning(廃止措置)

老朽化等により永久停止した原子力施設を解体・撤去する廃止措置=デコミッショニングにおいても、アトックスは多様な実績を持っています。原子力施設外への放射性物質や放射線の漏洩を防止しながら、放射性物質を分離し、安定化して処分する作業を、無駄や過剰な放射線被ばくを防止しながら実施します。

確かな品質保証基準

ESCAでは、ISO9001に準じた品質保証体制に加え、品質維持、コスト低減、不具合未然防止、利益確保を目的として業務と技術を統制するための「BD基準」を制定しています。 見積から調達までの一連の作業に関して規定されたBD基準は、48の設計および業務管理の基準、83の技術資料および設計標準の基準、28の品証関連の基準など、合計159の基準に及びます。

より俯瞰的な視点で設計・開発を進められる体制

高度なスキルを持った人材も多数在籍

  • 技術士(原子力、建築、機械、他)
  • 管工事施工管理技士(1.2級)
  • 土木工事施工管理技士(1.2級)
  • 監理技術者
  • 電気工事施工管理技士(1級)
  • JISステンレス鋼溶接技能者(TN-P)
  • 溶接管理技術者(2級)
  • 非破壊検査技術者(PT.UT)
  • あと施工アンカー施工士(1種)
  • 電気工事士(1.2種)
  • ボイラ整備士
  • ボイラ技士(1.2級)
  • 消防設備士(甲3)
  • 機械保全技能士(1級) 等

川崎重工業からの事業継承

アトックスは、2021年3月に川崎重工業(KHI)の原子力部門を事業継承し、ESCAの一部門として技術面での強力なバックアップを図っています。品質保証基準は、KHIの長年の知見が集約された原子力部門に関係する部門別基準(ND基準)をもとに策定されたものです。また、KHIから継承した技術ノウハウや特許に基づき、機器の開発に必要となる見積や契約のプロセスをはじめ、設計(E)、調達(P)、建設(C)の一連の作業の標準化をより一層進めるなど、エンジニアリングサービスをワンストップで提供するための品質保証を強化しました。